うすくち醤油
うすくち醤油
この「うすくち」は「うすあじ」なのではなく、濃口に比べると
色や香りが薄く、塩分濃度はこいくちより1割ほど高い。
他の醤油に比べて、酸味・うま味・甘味など、塩味以外の味も薄めであり、
塩味を強く感じる。1666年(寛文6年)に龍野の
円尾孫右衛門長徳が考案したとされる。濃口よりも
原料の麦を浅く炒り、酒を加えるのが特徴。
元々は龍野でのみ消費されていたが、18世紀半ばに
京都への出荷が本格化。以降、関西地方で多用されるようになった。
関西の料理は昆布出汁を多用するので、醤油によって
昆布の色や風味が負けないように色が薄く香りも薄い
薄口醤油が使われることになってきて、特に関西地方における、
汁物、煮物、かけうどんつゆなどに好んで使われる。
仕込み時に、麹の量を少なく、仕込み塩水の比率を高くする。
圧搾前に甘酒を加えることもある。淡口醤油は色が薄い
必要があるため、酸化して黒みが出る事により色が
濃くなると価値が低くなる。そのため、こいくちよりも
賞味期限が短くなる。関西を中心に使用されている。